ピラティス

ピラティス

余計な力が入っていると必要な力が入らない、だから強くならない、強くならないから余計な力が入る……、 普段の生活で身体に余計な力が入っているなんて、ピラティスに出会う前には考えもしないことだった。
年間200日近く滑っていたころ、私の身体はボロボロだった。度重なる転倒によるダメージ、そして怪我による手術の影響で腰痛が激しく、痛み止めを飲み、コルセットをつけないと滑れなかった。「ヘルニア予備軍ですね、腹筋をやってください」と、病院へ行っても同じセリフばかりで、身体も気持ちも悶々としていく。
そんな折、友人から何気なく聞かされたピラティスに興味を持った。聞くこと、やることすべてがセンセーショナルだった。
今でこそ、コアだの骨盤うんぬんという言葉をあちこちで聞くが、その当時は一部の人たちだけのものだったのだろう。目から鱗のことばかりで、「とにかくみんなに伝えたい!という気持ちでいっぱいになった。 もちろん、明日から急に変わる!なんてことはない。薄皮を剥ぐように、いつの間にか本当の自分になっていくのだが、自分自身が持つ本来の力を信じてほしいと思う。
To changeー—変化するために。
今できることをやっていけばいい。身体が変わると心も変わる。心が変われば未来も変わる。そう信じて……。


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WHY DO WE BREATH?
BONE RIYTHM
地震酔い
Q&A

呼吸によって影響を受ける内蔵や筋骨格系のお話です。
横隔膜は呼吸筋として働くものです。形はクラゲに似ていて、足になる部分が椎骨を介して大腰筋と腰方形筋につながっています。そして横の部分は腹横筋につながっています。全ては身体の深い部分に位置していて、姿勢をサポートする重要な鍵となる筋肉たちです。
腹横筋はお腹周りをコルセットのように巻いているもので、腹筋の中で一番深いところにあります。
家をイメージしてみてください。横隔膜が天井で、腹横筋が壁、という感じ。そして、床になる部分に骨盤底筋群があり、家の中にあるたくさんの内臓たちを支えてくれています。
横隔膜と骨盤底筋群はKynetic Contractで反対の収縮をしながら一緒に働いています。
吸うときに、横隔膜は短縮性の収縮して5〜7cm下がり、胸郭のスペースができます。心臓は横隔膜の上にちょこんと乗っているので、プレッシャーが少なくなりポンプの働きの促進が期待できます。内臓は下げられて、骨盤底へ向かって降りていくので、そのときに骨盤底筋群は伸張性の収縮(広がっている)が必要になります。そして吐くときに、横隔膜が持ち上がり、骨盤底も短縮性の収縮をして上へ引き上がることで内臓が持ち上げられます。この関係性から、横隔膜の真下に骨盤底が位置していることが重要で、正しいアライメントで呼吸をすると、よりダイナミックな呼吸の恩恵を受けるのだと感じます。言葉にすると難しくなってしまうのですが、二匹のクラゲが上下にいて、一緒に下がったり上がったりしているのをイメージしてみてください。心臓や内臓たちが呼吸によって、気持ちよく上下に動きマッサージされているのです。素晴らしい身体のシステムですよね!正しいアライメントに注意して、イメージや意識をした呼吸をすることで、その効果はどんどん上がっていきます。暑い夏、、都会からちょっと離れ、気持ちよい自然の中で、ぜひ呼吸をしてみてくださいね。そして呼吸によって背骨にも空間が広がっていきます。
肋骨をイメージしてみましょう。
骨のリングとなって、身体の前の部分は胸骨(ネクタイみたいな感じ)と、後ろの部分は背骨と接しています。そのリング間を支えているのが内肋間筋と外肋間筋という呼吸筋。きちんと呼吸できれば、そのふたつは相対した働きを持ちます。
 吸気=>肋骨を持ち上げます。
 呼気=>肋骨を下降させ、肋骨間の間隔を狭めます。
そしてここからがポイント。
肋骨の後ろ部分は背骨と接しているとお話しました。その接し方というのは複雑なので省きますが、簡単に説明すると「吸う」ことで背骨と背骨の間が広がるようにしながら肋骨が持ち上がります。そして吐くと元に戻ってきて安定します。 というように呼吸によって、背骨の空間がどんどん広がるということが私たちの身体にはおこっているのです。
背骨の回りには大切なものがたくさん存在しています。神経、髄液、血液etc.
のびのびとしている背骨であれば、そんな大切なものたちものびのびしている姿が目に浮かびませんか? ピラティスというと、コアを鍛えるとかインナーマッスルとかをイメージする方が多いと思いますが、ただ筋骨格系だけにフォーカスするのではありません。呼吸によってコアのスイッチをONにすることで、身体の中を活性化させ、そこに正確な動きをプラスしていくものなのです。
ここで正確な動きというのをひとつだけ…
背骨をローテーション(ひねる)するときは、息を吸いながら行います。なぜなら前述したように、息を吸っている時は背骨に空間が生まれるので、ローテーションすることの負荷が少なくなるからです。
実際にやってみましょう!
椅子に座ります。
息を吸いながら、つむじを天井へすーっと伸ばして背骨を中心に右回りにローテーションします。
息を吐きながら、つむじは伸ばしながら元に戻ってくることで安定します。
たったこれだけのことでも、きちんとした呼吸をして、正確に動くことって案外集中しますよね。
ピラティスやっている~という時には、ぜひ集中して効果あるエクササイズを行ってくださいね!


<このコラムは、All Aboutに2010/7/30、2010/8/17に掲載された記事のリメイクです>

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ボーンリズムーー
読んで字のごとく、骨のリズムという訳ですが、別にチャッチャッとリズムを刻んでいるのではありませんよ(笑)
関節が動くときには、ひとつの骨が動く訳ではないですよね? たくさんの骨が連動して動くのですが、その骨たちは、それぞれが関係し合いながら、きちんとしたリズムの元に動いている。というものが”ボーンリズム”となります。
では、ここで試してみましょう。
 [1] まず両方の座骨を手で触って確認します。もし見つからなかったら少し脚を曲げてお尻を突き出してみてください。
 [2] 座骨を両手で感じながらスクワッドのように脚を曲げてみます。
 [3] 今度は脚を伸ばしてみます。
 [4] [2]と[3]を繰り返します。
どうでしょうか?
座骨同士の距離が縮まったり広がったりしているのが感じられますか?
正しいボーンリズムで動いていれば、
 脚を曲げたとき→座骨が広がる
 脚を伸ばしたとき→座骨が寄ってくる
となるはずです。
身体のアライメントが狂っていたり、きちんと動けていなかったりするとボーンリズムが生まれづらくなっていたり、違うボーンリズムになっていたりすることもあります。そうなると他の関節への影響も出てきますし、コアの部分が目覚めづらくもなります。まずは、座骨の動きを感じてもらうことで”ボーンリズム”というものが存在するんだという気づきがあればうれしく思います。
脚を曲げたり伸ばしたりするときに、座骨同士が離れたり近づいたりを感じていただけたでしょうか?
それでは、もう少し広がっていく”骨の動き(ボーンリズム)”についてお話していきますね。最初にお話ししてしまうと、座骨以外でも以下のように脚部の骨は動いています。
スクワッドをイメージしてください。
<脚部を曲げていく動作のとき>
 座骨は広がる
 大腿骨は外旋
 頸骨(すね)は内旋
<脚部を伸ばしていく動作のとき>
 座骨は近づく
 大腿骨は内旋
 頸骨は外旋
では、なぜ身体の動きにともなって、骨も一緒に動いているのか?それは、人間が立ち上がり歩行をするために必要な骨の動きなんです。たくさんのボーンリズムをお伝えしてしまうと混乱すると思い、ここでは感じやすいごくごく一部を紹介していますが、歩いているときの足裏や足首の動きにも足部の骨たちはリズムを持って動いています。足の骨は26個。関節は33あります。じーっと足を見ると「えっ!こんなに小さいのにそれだけの骨があるの?」と驚きますよね。そしてそれらを繋げる靭帯は56もあるんです。それが歩行のときに関係し合いながら動いているので、身体という重みを支えながら重力に負けずに立ち上がり歩くことができるという訳です。そしてその足部のボーンリズムを止めないように、脚部の骨たちもリズムを持って動いているのです。
実を言うとここからが一番伝えていきたいことなんですが、もし合わない靴や足を締め付けるハイヒールなどを履いていたらどうでしょう?それらの影響でボーンリズムが崩れたり、機能しなくなったりすることが考えられませんか?靴の影響だけじゃなく、身体全体のアライメントが崩れているために、歩行の際に正しいボーンリズムで歩けてなかったとしたら…?
昨日たまたま見ていたTVで、掃除機の耐久テストをやっていたんですが、一定の角度で壁などにぶつけて度重なるショックにどれだけ耐えれるのか?というものがありました。何万回ものショックに耐えている掃除機を見ていたら、身体とリンクしてきてしまい、労ってあげないとなーと感じてしまいました。
たくさんのことを全て意識することは無理です。でも、感じやすいところから身体にはボーンリズムというのがあるんだなーということを刷り込み、イメージすることで、身体の悲鳴も大分軽減されるのではと思っています。
まずはスクワッドの動きで大腿骨と頸骨の動きを、インプットしてみてください。


<このコラムは、All Aboutに2010/10/19、2010/12/22に掲載された記事のリメイクです>

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なんとなく調子が悪いとか、地震でもないのに揺れている感じがするとか、増えてませんか?
直接的に被災をしていなくても、被害の状況を見聞きしているうちに、知らず知らずココロを痛めてしまい、調子を崩す人もいるようです。そして地震じゃないのに揺れている…地震酔いだそう。
「バランスを取るために必要な三半規管。地震酔いはこの組織が病的な変化を起こしている訳ではなく、三半規管と協調して働く頭や首を支える筋肉の緊張や、精神的な緊張が問題になって生じると言われています。そのためには、これらの筋肉の緊張をほぐし、心身ともにリラックスを図ると”酔い”の症状が大幅に軽減されるでしょう」(理学療法士の石井美和子先生の情報より)
そこで、大切&簡単にアプローチできる方法として”呼吸”のご提案。
寝る前の数分間を活用して…
 [1] 仰向けになります。
 [2] まずは背中を感じてみましょう。どこが布団に当たっているのかな?とか、たくさん沈んでいるところはどの辺かな?とか。
 [3] 鼻からゆっくり息を吸います。その空気が首を通って背中全体に満ち溢れていくのをイメージします。
 [4] 口からゆっくり吐き出します。口は通り道なので軽く開けておいてください。そこからゆっくり、長く、長い時間をかけて吐き出して行きます。
呼吸はイメージと連動させると効果が倍増します。
こんなイメージをご提案→上の番号のときと連動させてみてください。
 [2] 背中って案外ゴツゴツしてませんか?板のように真っすぐではなくて、盛り上がるところがあったりへっこんでいるところがあったり。 背中全体に硬いバターを塗ったイメージをしてみましょう。そのバターが身体の熱で温かくなり溶けていくように、身体の力が抜けていくのを感じてみてください。
 [3] 森の中にいるときに感じるキラキラした空気が身体へ入ってきます。そしてその澄んだな空気が満ち溢れていくと首や背中がどんどん広がっていきます。
 [4] 息を吐くと、胸が重くなって腰の方へ近づいていきます。すると同時に胸が軟らかく溶けて首から離れていくので、首の空間ももっともっと広がっていきます。
このイメージというのはキューのことで、ピラティスのレッスンで動きを引き出すために使うものです。本当なら私の声でお届けしたいところですが…
疲れきっちゃってバタンキューしちゃう方は、会社で仕事している合間の数分とか、電車移動のときでもOKですよ! そのときは、ちょこっとだけ姿勢を良くしてやってみてください。ただし、姿勢をよくするために身体が緊張してしまっては逆効果。あくまでもリラックスするためにというのをいちばんに置いてくださいね。


<このコラムは、All Aboutに2011/3/31に掲載された記事のリメイクです>

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QA

Q
足首の捻挫をしてから足首の可動域があきらかに狭くなってしまいました。
走り方も変になり遅くなってしまいました。
膝の靱帯を二回断裂しており、足首をうまくつかえてなく足首の負担が膝に生きやすいとリハビリの先生に言われました。
接骨院などいろいろ行きましたが一向に変わりませんし、あんまり原因はわからないようです。
サッカーをしてるのですが足首を直さなければ膝をもう一回やりそうで怖いです。
※補足:膝は前十字靱帯を二回断裂して再建手術をしました。

taku23さん(神奈川県/23歳/男性)



A
スポーツをする際に足首の稼働域は大切ですよね。私もスキーヤーなので、数々の怪我を抱えてきていて、動けない又動きがうまくいかない辛さは痛切に感じます。
質問を読んでますと、足首の稼働域の減少は捻挫だけではなく二度の前十字靭帯の手術など複合的な要因が考えられます。
身体はキネティックチェーンといって、さまざまな関節の動きにつながりがあります。そしてそこにはボーンリズムという身体の動きで生まれる骨の動きのリズムがあります。手術や怪我などである期間動かすことができなくなったり、また動きの制限があるとそのリズムがうまく機能しなくなり、稼働範囲が狭くなることがあります。
サッカーをされているということは、スクワッドとかやりますよね? 脚を曲げていくときや伸ばしていくときに、脚のボーンリズムをイメージしたり、手で腿を触ってその動きをリードしてあげたりすることで、少しずつその動きを取り戻すことをおすすめします。
2009年10月号のスキージャーナル”上達するための脳&ボディレッスン”で、ボーンリズムに触れています。バックナンバーがあれば是非ご一読ください。


<このコラムは、All Aboutに2010/8/30に掲載された記事のリメイクです>

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